生きるものに魅せられて

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気付いたこと、色々  2018.12.01 海水水槽レポート

 前回の海水水槽レポートから約1か月が経過した。

私の海水水槽歴はまだ非常に浅く、見ること気付くこと全てが新鮮だ。

今回はここ1か月間の様子と、気付いたことを自分なりに綴ろうと思う。

inarikue.hatenablog.com

 

目次

 

現在の水景

多分1か月前とあまり変わっていないと思う笑

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左端にある緑色の物体はワカメ(アオサかもしれない)。

先日浜辺に打ち上げられているものを採取してきた。

 

雪が降っている中海藻探しをしていたのだが、とてつもなく寒かったので、次からはもう少し時と場合を考えようと思う。

海藻を探しているとこんな寒い中でも小さな生物に遭遇したりする。

フナムシみたいな、有象無象のやつらだ。

 

結構とれたので瓶詰めにして写真撮影

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生体たちの様子

大きな事故や大量死はないが、ヤドカリが減っているような気がする。

毎日観察しているのに死骸は見たことがないし、弱っているのも見たことがない。

たまに脱皮殻みたいなのは見るけど、1日もあれば消える。

もし死ぬとしたら、多分、夜中に脱皮をするところを狙われているのだと思う。

 

イソガニ

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2週間くらい前に、急に出てくるようになったかと思えば、最近またあまりみかけなくなった。

けれども、餌をやると飛んでくる。

人口餌が結構好きなようで、キョーリン甲殻類の餌を両手に持って夢中になって食べる。

 

導入時の異常なビビりはなくなったが、かといって他の生物に対して大きな顔をすることもない、とてもバランスのとれた性格のカニだと思う。

イシガニは結構凶暴で、イソガニは大人しめって聞いていたので、今のところはウワサ通りかな?

ただ、水槽内のレイアウトブレイカなのは全てのカニに共通のようだ。

今後飼育していくうえでどうなっていくか楽しみである。

 

 

アゴハゼ

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この水槽には4匹のアゴハゼがいるが、皆順調に大きくなっている。

写真だと分かりにくいのだが、成長スピードがかなり早いみたいだ。

 

アゴハゼの寿命は1~2年と言われていて、他のハゼ同様短命である。

他のハゼ類にも言えることだが、人に慣れ、愛嬌を感じさせるこの生物が比較的すぐに死んでしまうのは悲しいものがある。

少しでも長生きしてもらいたいね。

 

餌は何でも食べ、口に入るものはまず食べようとする。

ヤドカリ用の餌、海水魚の餌、イカ、エビ、アサリなど、4匹とも好き嫌いをせず全て食べた。

 

水槽内でよく見られる光景。

流行っているのか?笑

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ホンヤドカリ

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一応この水槽の主役なのだが、他のメンバーも個性がかなり強いので、もう主役など関係なくなってきている。

ホンヤドカリは本当に個性豊かなヤドカリだ。

一匹一匹大きさも、背負っている貝殻の色も模様も、みんな違う。

俺たち人間も、その背中に背負っているものは人それぞれであるように。

 

・・・と、ポエマーはここまでにして、ヤドカリは争いが絶えない生き物である

まず、彼らは常に自分にとっての理想の宿(貝殻)を探している

水槽に貝殻を入れたりすると、すぐに必ず偵察しにくる。

ちょうど淡水水槽で、流木や石など、新しいものを入れたときにさっそくエビがツマツマしに来る光景と似ている。

 

気に入った貝殻があれば、たとえ先住者がいても力づくで追い出すし、引っ越しなんて頻繁にしているのを見る。

ホンヤドカリを飼育する際には、水槽内の生体数の倍くらいの貝殻は常に入れておく必要があると感じる。

脱皮の際の共食いも心配だし、まとまった数を長期的に飼育すると結構難しい生き物だと思う

 

貝殻査定中のヤドカリ。この後引っ越しました。

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むきエビに群がるヤドカリたち。

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ワカメを食べるヤドカリ。食べられさえすれば体勢はどうでもいいらしい。

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ケアシホンヤドカリ

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個人的に他のヤドカリよりもちょっと曲者なのがこのヤドカリだ。

体がでかくて一見強そうなのだが、飼育難易度はホンヤドカリよりも高いと思う。

 

まず、餌に対する反応が遅い

この巨体を維持するためにはそれなりの摂食量が必要なはずであるが、それにしても反応が悪い。

調べたところ、ケアシホンヤドカリは人口餌に餌付かない個体が多いとのこと。

我が家の個体は幸い餌付いてくれたが、餌を撒いて食べに来るのがいつも最後のほう。

その上、餌をやらないとあまり出てきてくれないので観察もしにくい笑

 

あと、同居のカニに対してなぜかかなりビビっていて、カニがいると餌場に近づけない。

この生物の鈍さを見ていると、淡水のエビであるロックシュリンプを思い出す。

 

このヤドカリを魚メインの混泳水槽に掃除屋として導入し、杜撰に世話をしていてはすぐに死なせてしまうだろう。

ケアシホンヤドカリを飼育するのであれば、特に給餌面で気を遣わなければならないね。

 

マクサ

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今回はちょっと海藻にスポットライトを当ててみた。

日本近海の潮だまりを象徴する赤系の海藻。

この海藻は潮だまりに行くと必ず見かけたが、姿は覚えていれど名前は知らなかった。

マクサっていう立派(?)な名前があるんだね。

 

生体導入時、飼育できるか不明だが、とりあえず水槽に入れてみようということで持ち帰ってきた海藻だ。

 

低光量の環境にぶっこまれながら1か月以上生きているが、徐々に減ってはきている。

潮だまりをコンセプトとしたこの水槽にぴったりの姿形であり、魚たちの良い隠れ家になってくれるので重宝している。

 

最後に

今日から12月に入りました。

私の住んでいるところでは最近ちらほらと雪が降ったりとけたり・・・。

 

雪が見られるようになったので、いよいよフィールドに出ての生体観察は厳しいものになるね。

将来は積雪量は少な目の地域に住みたい笑

 

 

あっ、そうだ(唐突)

とても良いサイトを見つけたので紹介しておこう。

 

自分の水槽に入れている海藻を同定しようと色々調べていたら、インターネットのサイトで海藻(海草)図鑑なるものを見つけた。

海で見られる海藻類が写真付きで詳述されていて、とても素晴らしいサイトだと思ったのでここで共有しておく。

このサイトを見ていると、自分が今手に取った海藻は本当にこれなのか?と分からなくなる。

それほど多種多様だということだが、海の多様性っぷりは本当頭おかしい。

chibadai.flier.jp

 

 

今日はここまで!