脊椎動物と無脊椎動物の違いは? 無脊椎動物には何がいる?
少し前に、全ての生物を"ドメイン"という単位で3つに分けることと、さらにそれを"界"という単位を使って5つに分類する話をした。
今回は"界"をさらに"門"に分類し、主に動物たちを見ていこう。
目次
※こちらも参照
脊椎動物と無脊椎動物
体に背骨がある動物を脊椎(せきつい)動物、背骨がないものを無脊椎動物と言う。
私たちが生物を~動物と言うとき、多くは"門"で分類して言っている。
"門"には私たちがよく耳にする生物たちがたくさんいる。
脊椎動物(門)、軟体動物(門)、節足動物(門)、緩歩動物(門)、棘皮動物(門)などである。
"門"は省略して言ってるんだね。
"門"の中でちょっと有名なものを挙げていこう。
脊椎動物
学校の理科で一番テストに出るやつが多分これ笑
体に背骨がある生物たちをこう呼ぶ。
私たち人間を含め、哺乳類、鳥類、魚類、両生類、爬虫類などの生物が門の中でさらに細かく分類されている。
ただし、無脊椎動物門という門は存在せず、あくまで背骨がない脊椎動物以外の生物をまとめて無脊椎物と呼ぶだけである。
無脊椎動物
以下に紹介する軟体動物や節足動物などは全て無脊椎動物(体に背骨なし)である。
軟体動物
その名の通り骨格を基本的に持たず、もちろん背骨もない動物たち。
体が固いもので覆われていない、足に節があるわけでもない。
ここには貝類、オウムガイ、タコ、イカが属している。
貝は固い貝殻に覆われているが、貝殻は本体と見なさず、柔らかい中身を本体としているため軟体動物に分類されている。
また、イカを捌いたときに出てくる透明なプラスチックみたいな細長いやつは甲と呼ばれ、貝でいう貝殻と同じものである。
節足動物
節足動物とは、脚のところどころに節(人間でいう関節とほぼ同じ)を持つ動物たち。
また、節足動物は脱皮をおこなうものが多い。
関節なんて人間にもあるじゃん!と思うかもしれないが、人間は体の中に骨(内骨格)があり、その骨に肉がくっついて関節になっている。
つまり、関節は体の中にある。
それに対し、節足動物は体の外側が固いもの(外骨格)に覆われているため、体の外に関節がある。
ここにはエビやカニなどの甲殻類、昆虫、ムカデなどがここに属しており、私たちが普段虫と呼んでいる生き物はだいたいが節足動物である。
節足動物の重要な特徴は、体を固いもの(外骨格と言い、骨ではない)で覆っていること。
人間に例えると常に鎧兜を装着しているイメージだよ!
だが、中の人間が大きくなっても着ている鎧兜は大きくならない。
中の人間が大きくなると窮屈になってきて、より大きな鎧兜に新しく変えなければならない。
これが、節足動物の多くがおこなう脱皮である。
成長して中身が大きくなっても、外の固いもの(外骨格)は大きくならないので、窮屈になったら着ていたものを脱ぎ捨て、中身の大きさに合ったものを作り直すのである。
ヤドカリももちろん節足動物である。
緩歩動物
ここには耐性に定評のあるなクマムシたちが所属している。
あまり聞いたことのないグループかもしれないが、一応属する生物が有名なので挙げてみた。
ゆっくりと歩行する生物たちを対象としてこの門の名前がついた。
※クマムシについてはこちらも参照
棘皮動物
何これ?って思う方も多いかもしれないが、「きょくひどうぶつ」と読む。
ウニ、ヒトデ、ナマコなどの見た目が不思議な生物が所属している。
元はウニを対象につけられた門の名前なので、棘皮動物(皮膚にトゲがある)というらしいが、ヒトデやナマコのような一見皮膚にトゲがない生物もウニに近縁という理由でこの中に入っている。
ちなみにホヤは脊索動物に分類されている。
まとめ
- 節足動物(門)は人間が常に鎧兜を着ているイメージで、脚に節を持ち、脱皮もおこなう。
- 緩歩動物(門)は主にクマムシのグループである。
- 棘皮動物(門)はウニやヒトデ、ナマコが所属している。
- ヒトデやナマコの仲間っぽいが、ホヤは脊索動物という分類である。