磯の生き物は楽しすぎる 2019.03.06 海水水槽レポート
今回は、前回から2か月ほど経過した海水水槽の様子を報告していきます。
トラブルなどもありましたが、外の気温もだんだん温かくなり、磯での採集もぼちぼち行くようになってきています。
目次
現在の水景
現在の水景はこんな感じ
相変わらずダークな雰囲気を醸し出している磯水槽です笑
この水槽は特にレイアウト変更はしないので、あまり変わってないけど、1枚目の写真の右側に注目!
これはホッキ貝の殻です。
スーパーで活きたものが安売りしていたので、焼いて食べたあとに殻をレイアウト用として入れてみました笑
早速アゴハゼが入ったりして休んでますね笑
さすがに貝が大きすぎて、生きたまま入れるのがためらわれたので自分が食べました。
もちろん、とても美味でした。
アンタはキツいやろ・・・笑
曲者のカニ
見てください、かなり綺麗に脱皮しています。
最初見たときは死骸かと思ったのですが、イソガニの脱皮殻です。
脱皮は成功して良かったのですが、大きくなるにつれてイソガニが日々凶暴になってきました。
磯に生息するカニはイシガニというカニと、イソガニというカニがほとんどを占めます。
イソガニはイシガニに比べて大人しいほうなのですが、あくまでイシガニ基準ですからね・・・。
ヤドカリを襲うようになり、体格差的に大丈夫だと思っていたケアシホンヤドカリもやられました。
触角が切れてしまったケアシホンヤドカリ。
元気がなくなり、一時「死んでしまうのでは?」と思ったくらい。
後に脱皮で再生していきますが、本当に心配でした。
隔離
そこでカニを隔離することに・・・。
元の海水水槽の海水を使ってすぐに水槽を立ち上げ、ここで単独飼いすることに。
じっと隠れています。
脱走
そんなイソガニでしたが、残念ながら脱走の末、凍って死んでしまいました。
脱走対策は穴をふさいでしていたつもりだったのですが、怪力でフタそのものを開けるという力技で脱走されてしまいました。
どこを探しても見当たらず、結局数日後に非常に寒い玄関でカチカチになっているのを見つけました。
自分の対策の甘さに悔しい思いをしましたが、イソガニは飼育していて曲者ながら本当に楽しかったです。
採集時は片バサミで少し弱っていた個体でしたが、脱皮で再生し、積極的に餌も食べてくれました。
そして、好ましくはないですがヤドカリを襲うまで元気になってくれました。
もし次に飼育する機会があるとすれば、カニ同士か単独飼いで、脱走対策を本当に注意したい。
自分の飼育していた個体はかなり大きなサイズまで成長してましたが、あれがイソガニのMAXサイズなのかな?
とりあえず、どこまで大きくなるのか見たかったな。
何もいなくなった水槽。
寂寥感と虚しさが残る。
採集もぼちぼち
1~2月中旬くらいまでは雪が多く、凍てつく寒さに採集がなかなかできませんでした。
カモメの群れ。
しかし、2月の中旬を過ぎると急に暖かくなり、潮見表を見ながら磯へ赴く機会も増えました。
・・・とは言ってもそれでもまだ寒く、海水に手を突っ込むと手がおかしくなりそうです笑
今の時期はまだ海水が冷たく、生物も少ないのですが、ヤドカリやアゴハゼはちらほら見かけます。
自然界ではヤドカリはこんな歪というか、ギリギリの貝殻に入った個体も見かけます。
新しく加わった仲間たち
なんと!ケアシホンヤドカリのLサイズ個体を採集できました。
これで我が家では古参のケアシも含めて2匹目となります。
このヤドカリ、赤い触角に毛が生えた脚で、ケアシホンヤドカリにそっくりなのですが、実は別種です。
ヨモギホンヤドカリという種類のヤドカリで、本当にケアシにそっくりです。
しかし、そっくりながらヨモギとケアシの見分け方は意外に簡単で、脚の先端手前に黒いラインが入っているかどうかで見分けます。
黒いラインが入っていればヨモギ、入っていなければケアシです。
ですから、この2枚目の子はヨモギホンヤドカリということになるみたいです。
生体たち
カニの件は残念でしたが、生体たちは採集したヤドカリを数匹追加したものの、それ以外にほとんど変化はありません。
ヤドカリたち
ホンヤドカリは見ていて本当に興味深く、飽きないですね。
色々な大きさのヤドカリがいて、色々な貝殻に入っている。
本当に十人十色で、みんな違ってみんないい。
体色も様々で、この個体は青みが強い。
よく小さなヤドカリが大きなヤドカリの上に乗っている光景を見かけるのですが、何か意味があるんでしょうかね笑
とても好きな仕草?の一つでもありますが笑
ケアシホンヤドカリに似ていますが、先ほどの同定の話でも述べたように、脚の先端手前に黒いラインがありますね。
今後追加するとかは考えていません。
続いてお待ちかね?のケアシホンヤドカリ笑
あ、実は黄色い貝殻からこのエメラルドグリーンの貝殻に一時引っ越ししてました笑
数日で戻りましたが笑
こちらは新入りのケアシホンヤドカリ。
やっぱりケアシホンヤドカリは採集に行くと採れる平均サイズがデカいですね。
アゴハゼ
アゴハゼは立ち上げ当初から4匹いますが、1匹も欠けず、元気にしております。
4匹とも体の模様が微妙に違ったりしていて、見ていて面白いです。
レイアウトの石が保護色のようになってていいね!
色々なところから顔を出します。
こういう仕草が本当に好きです笑
水槽を覗き込むと餌をもらえると思って出てきます。
よく真正面で対面するのでこんな写真が撮れます笑
イトマキヒトデ
イトマキヒトデはこの水槽内の強烈なアクセントでもあります。
ヒトデって動かないし飼ってて何が楽しいの?って飼育する前は思っていたのですが、飼育してみると本当に面白い生き物です。
ヒトデの裏側。
ちょっとグロテスク?
私は触手とかあまり好きではないのですが、ヒトデは大丈夫です笑
拡大してみた。
ヒトデって鈍いだけで結構動きます。
あとかなり食べます。
でも数週間何も食べなくても大丈夫みたいです。
悪食というやつでしょうか、死骸から海藻まで、食べられるものは何でも食べようとします。
生きた魚やヤドカリを襲うことはないのですが、貝類が大好物なようで、生きたアサリなどを入れるとすぐに察知して捕食しに来ます。
生きたアサリを持ち上げていますね笑
貝殻が閉じていてもこじ開けて食べます。
※イボニシについて
実はこの水槽には、滅多に姿を現さない、超レアキャラがいます。
それはイボニシという小型の巻貝です。
滅多に姿を見せないのでまともな写真がありません。
軽くイボニシについて紹介しておくと、イボニシは淡水性のキラースネールという貝の海版という感じです。
つまり貝食性の肉食貝です。
餌となる他の貝類を見つけると酸で貝殻に穴をあけ、中身を食べます。
磯にいくとたまに小さな穴だらけの貝殻や、貝に群がるイボニシを見かけます。
イボニシは養殖の牡蠣なども食害するため、その界隈では嫌われ者らしいです笑
また、腐肉食性的な一面もあり、死骸にも群がります。
我が家のイボニシは昨年12月頃~今年2月頃まで一切姿を見せず、死んでしまったと思っていたのですが、2月中旬頃に生存を確認。
それと同時に、イボニシは砂に潜る習性があることが分かりました(この目で確認済み)。
この習性のようなものはネットでも見つけることができなかったのでちょっと感動。
小型の巻貝が砂に普段潜っているのですから、なかなか発見できないのも無理ないですね・・・。
それにイボニシは飢餓耐性も高いらしく、1度給餌すればしばらく食べなくても大丈夫なようです。
我が家では常に砂に潜っていて、仮に出てきたとしてもその小さな体でレイアウトの隙間などに入り込むので、滅多にお目にかかれません。
次見つけたら絶対写真撮りますので許してください笑
今日はここまで!
閲覧ありがとうございました。