深海とはどういう場所なのか?
目次
海の深さは富士山の高さ以上!
海って浅いところもあれば、とんでもなく深いところもある。
実際どれくらい深いのだろうか?
実は地球の海の平均の深さはなんと3800m!
ちなみに富士山の高さが3776mなので、すっぽり入ってしまう深さだ。
そもそも「深海」とは?
簡単に言ってしまえば、「深海」とは水深200m以下の海域を指す。
この200mを境に光はほとんど届かなくなり、植物はまともに光合成ができなくなる。
海は水深ごとに区分をされている(例えば水深6000m~は超深海と呼ばれているなど)のだが、細かいことは今回省略する。
地球の表面の70%を海が占めており、海全体の98%を深海が占めている。
数値を見るだけで深海はまだまだ途方もない領域だね。
深海の水圧ってどれくらい?
結論から申しますと、水深が10m深くなるごとに1気圧ずつ水圧がかかる。
1気圧は1㎠(人間の小指の爪やキーボードのボタン1つの面積くらい)に1kgの重りが置かれているくらいの力。
私たちは地上にいるとき、常に1気圧の力が身体にかかっているのですが、それを感じることはないよね。
深海は水深が200mからなので、200m地点での水圧は20気圧になる。
ちなみに水圧は上からだけではなく、全方位からかかる。
地上の20倍もの圧力が全方位からかかることになるのだ。
例えば、水深1000mになれば地上の100倍の圧力がかかるので、この場合鉄の塊だって押しつぶされてしまう。
上の写真によるともっと深く4000mになると人間の細胞が変形し始める。
怖いね・・・。
深海6500mにてかかる水圧はキーボードの1つのボタンに700kgの重さがかかっている状態だそうだ。
深海の生き物は水圧大丈夫なの?
深海魚には独特な、グロテスクとも言われる形をした生物も多い
とんでもない水圧がかかる深海ですが、深海にも生き物っているよね。
けれども、彼らは潰れない。
何故潰れないのかというと、水圧で潰されるものはあくまで空気だから。
つまり、空気さえ含んでいなければ潰れないってことだ。
例えば水で満たしたペットボトルを深海に沈めても同様に潰れない。
調べたところによると豆腐も潰れないとか笑
魚は通常、浮き袋という空気が入った袋のような器官を持っている。
しかし深海生物はそもそも体内に浮き袋がなかったり、あっても中が油(脂肪)で満たされていたりしているため、極度の水圧でも潰されないのだ。
もともと身体の構造が深海に適したものになっているんだね。
水族館で飼育できるの?
やはり特殊な環境にいる深海生物には苦労しているようだ。
なぜなら、深海生物を急激に気圧の低いところにもっていくと身体が膨らんで目だの内臓だのが飛び出てしまったり、かなり弱ってしまうから。
対策としては、深海で捕獲した生物を水圧を調整できる特別な水槽にそのまま深海の海水ごと入れて展示していたり、浮き袋を持つ種であれば注射器で空気を抜いているらしい。
とにかく生息地域から水族館まで運ぶ手段が限定されているため、飼育できない生き物が多く課題もあある。
最後に
深海と宇宙、行くならどっち?って聞かれたらどちらを選ぶだろう?
私は深海派だ。
深海はロマンに溢れていると思う。
深海は宇宙よりも知られてないって言うし。
浅虫水族館にて。逆さまになって底に沈んでいるクラゲたち。名前は忘れた。
深海にはまだまだ未発見の生物が沢山いるだろうし、そういった生物から何か人類の発展に寄与するアイデアを得られるとしたら、ワクワクする。
ただ、深海の開発がまだあまり進んでいない理由は、商業的な利益があまりないというところがかなり大きいのだとか。
人類が深海を知り尽くす日は来るのだろうか。
せめて自分が生きているうちにシーラカンスあたりは水族館で見たいものだ。
深海って地上で生活している私たちにとっては地獄のような場所だけれど、そこで生活している生物にとっては楽園なのかな。
だとすれば、地獄と楽園は実は紙一重なのかもしれない。