生物って何でできてるの? 元素で考える生物のからだ
生物のからだは細胞でできている。
私たち人間のような多細胞生物であれば無数の細胞が集まってできているし、大腸菌は一つの細胞からできている単細胞生物である。
今回は、生物のからだを元素で考えてみよう。
目次
人間はからだの半分以上が『水』
人間の体は約20種類の元素で作られている。
そのうち炭素、水素、酸素、窒素の元素だけで98%を占めている。
そして、人間の体の半分以上は水素と酸素の化合物である水でできている。
その割合は成人男性で70%ほどで、年齢と性別によって水分量に差がある。
実は、人間の体内に含まれている水分は加齢とともに減少し、胎児の体の90%が水であるのに対し、老人は50%~55%程度しかない。
これは、成熟とともに体に必要な脂肪がついてきてそのぶん水が減ったり、老化で細胞内の水分が減少してしまうためだ。
年をとるとしわが増えたり、お年寄りが脱水状態になりやすいのも、老化による水分減少が原因である。
年をとると筋肉が減るっていうけれど、体の水分も減るんだね。
動物と植物の構成成分
動物と植物の体の一般的な構成成分は以下のようになっている。
なお値は平均であり、なるべくキリの良い数字にしてある。
※初めてエクセルでグラフを作ってみた。ガバガバで申し訳ない。
水がやはり一番多いのだが、植物では炭水化物(糖質)が水の次に占めているのに対し、動物ではタンパク質や脂質が多い。
つまり、動物と植物は炭水化物(糖質)の含有量の違いで区別ができる。
植物にしかない細胞壁が糖でできているから、そのぶん植物には炭水化物が多いんだね。
水をからだに多く含むことのメリットは?
先に、生物の体内には水が最も多く含まれていると述べた。
そして、水は生物の体内で多大な貢献をしている。
- 体内でさまざまなものを溶かす
- 溶かしたものを体内で輸送
- 生物の体温を一定に保つ
水を体内の多く含むことにより、上記のことが有利に行える。
中でも特筆すべきは3番目の、体温を一定に保つことだ。
ここで一つ、水には比熱が大きいという性質がある。
比熱とは温度を1℃上げるのに必要なエネルギー量で、比熱が大きい=温度を上げるのに大量のエネルギーが必要となる。
つまり、水は比熱が大きいので温度が変化しにくいのだ。
比熱が大きい水を体に多く含めば、体温を一定に保ちやすいね!
まとめ
- 動物も植物も、水が体の半分以上を占めている。
- 人間は加齢とともに体内の水分量が減少する。
- 動物と植物は、体内に占める炭水化物の割合で区別できる
- 水を体内に多く含むことで、体温が一定に保たれるなどの有利がある。
終わりに
最近、こういった雑学系の記事を書くことも多くなってきた。
季節が季節なので、フィールドに出ることがそもそも難しいし、水槽日記は1つの水槽につき多くて2回なので、毎日書けることがない。
だから、自分の知識を深めたり、それを発信したりする旨の記事がしばらくは多くなると思う。
当ブログは一般向けに書いていて、専門用語の不使用や省略も多いので、専門的に学びたいという人にとっては物足りないかもしれない。
たとえそうでも、コンパクトにうまくまとめて書けたらいいなと考えています。
加えて今回は、初めてグラフを作成してみた。
思い返せば、大学では1度もこういうことをしてこなかった。
記事を書いていけばいつの間にか色々なことが身についてそうだ。