草原と荒原はどんな環境か? どんな種類があるか?
草原と荒原はバイオームの一つだが、森林と同様に草原、荒原にもいくつかの種類がある。
今回は草原と荒原というバイオームにはどのようなものがあるか見ていこう。
目次
草原
降水量はあるが、森林を形成するほどの量ではないため、植物が草や低木止まりのバイオームを草原という。
温帯で、年間降水量が200〜1000mm以下の地域に分布する。
草原の種類にはステップとサバンナがある。
ステップ
温帯地域の草原。
年間を通して降水量が少なめで、木は育ちにくい。
葉が細いイネ科の植物が優占する。
草オンリー、草しか生えてこないような草原がステップだよ。
※温帯の草原は世界各地にあり、地域によって呼び名が異なる。
例えば"ステップ"という呼び方は東アジアの温帯の草原を指すのであり、北アメリカ地域の温帯草原はプレーリー、南アメリカではパンパと呼ばれる。
サバンナ
熱帯に分布する草原で、ステップ地域よりも若干降水量が多い。
そのため低木の生育が可能で、これがステップとの大きな違いである。
ステップ同様、草はイネ科が優占するが、アカシアのような低木も生育する。
荒原
森林を形成するための温度や降水量の条件を満たさないばかりか、草原を形成することさえ難しいバイオーム。
温度や降水量が極端な地域が該当する場合が多い。
荒原は主に砂漠とツンドラの2つがある。
砂漠
温帯〜熱帯で年間降水量が200mm以下の地域。
砂漠は昼夜の気温差も激しいことで知られている。
しかし、砂漠は気温うんぬんよりも降水量が低すぎることが原因で形成されている。
一見過酷な環境だが、わずかに植物も生育する。
サボテンやアロエは茎などが分厚く、少ない雨(水)を体の中に長期間ためておくことができる。
アロエはヨーグルトにも入ってたりして、みずみずしいよね!
ツンドラ
冷帯で年平均気温−5℃以下、年間降水量1000mm以下の地域に分布するバイオーム。
降水量はあるのだが、気温が極端に低い地域である。
植物は、コケ植物や地衣類といった種類が生育する。
ツンドラ地域では気温が低すぎて、分解者が活発に活動しにくい。
そのため土壌が育たず、地中に根を張って生育する多くの植物が育たない。
コケ植物や地衣類は根を張らなくても生育できるので、こうした環境でも生きられるのだ。
※タイガとツンドラ
みなさんの中には、"タイガ"という言葉も聞いたことがある人がいるだろう。
タイガは北アメリカやロシアの針葉樹林帯を指す。
つまり、森林である。
それに対し、ツンドラは森林はおろか普通の草本(草)の生育すら厳しい地域である。
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