iZooに行ってきた その3 苦手だけどヘビ編
実は私はニョロニョロしたものが小さい頃からずっと苦手だ。
釣りは好きだが、餌のミミズもゴカイもイソメも触れない。
それでも、iZooのヘビたちは見ていてとても面白かった。
今回は、うんちくを混ぜながらもそんなヘビたちを紹介していけたらと思う。
※この先はヘビが写真付きで沢山出てくるので、もし苦手な方はバックお願いします。
↓一応以下の記事の続きですが、見てなくても今回の記事は読めます。
目次
- 苦手と好奇心
- ズグロニシキヘビ(Aspidites melanocephalus)
- ナタールニシキヘビ(Python ebae natalensis)
- ブラックマンバ(Dendroaspis polylepis)
- ヒメハブ(Ovophis okinacensis)
- シンリンガラガラ(Crotalus horridus)
- アカドクハキコブラ(Naja pallida)
- エチオピアアダー(Bitis parviocula)
- ビルマニシキヘビ(Pyhon molurus bivittatus)
- トゲブッシュバイパー(Atheris squamigera)
- タイコブラ(Naja naja kaouthia)
- キングコブラ(Ophiophafus hannah)
苦手と好奇心
iZooは爬虫類専門の動物園だ。
当然ながら私の苦手なヘビもいる。
確かにヘビは苦手だが、1つの観察対象として見るととても面白いと思う。
強力な毒を持つもの、ただただ巨大なもの、綺麗な色をしているもの・・・など、これを機に私もヘビについて勉強しようと思う。
↓お触りコーナーにて。爬虫類好きの連れは嬉々と触っておりましたとさ。
ズグロニシキヘビ(Aspidites melanocephalus)
オーストラリアに生息する全長3mほどのニシキヘビで、ズグロとは「頭部が黒い」という意味。
砂漠地帯や荒地、森林にまで生息し、日中は穴を掘ってその中で暮らす夜行性。
爬虫類が好物で、小型の哺乳類も襲って食べるそう。
実際は↓のような頭をしている。
この頭の黒い部分は幼体期から老体期に至るまで、ずっと黒いのだそうだ。
By en:User:Dawson - https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=1697775
ナタールニシキヘビ(Python ebae natalensis)
別名アフリカニシキヘビ。
アフリカ大陸最大のヘビで、全長は最大で7mを超える。
砂漠地帯を除くアフリカ全土に生息し、水辺を好むが人家にまで現れることもある。
稀に人間を絞め殺す死亡事故も起きている。
アフリカニシキヘビは毒は持たないが、その代わり強力な力で敵を締め付けることができる。
その力で小型のシカなどの哺乳類や他の爬虫類、ワニをも丸呑みにしてしまう。
喉を通ることのできる大きさの恒温動物であればとりあえず丸呑みにするらしい。
アフリカニシキヘビのように、ヘビが大きな獲物を丸呑みできるのは皮膚に柔軟性があり、顎と頭骨の結合が緩く、大きく口を開けられるからだ。
ただし、その分消化には長い時間がかかる。
ブラックマンバ(Dendroaspis polylepis)
アフリカに生息する毒蛇で、大きさは4mほどになる。
主食は鳥類や哺乳類。
毒蛇の中では後述のキングコブラに次ぐ2位の大きさだが、非常に強力な毒を持つ。
世界最強の毒とまで言われているほど強力な毒を持つのである。
ちなみに、ブラックマンバの"ブラック"は「体が黒いヘビ」という意味ではなく、口の中が黒いことに由来する。
基本的には神経質で、出会った相手に片っ端から攻撃をしかけるというよりも、むしろ逃げようとするらしい。
だが、ちょっかいを出したり、一度怒らせると強力な毒を武器に猛攻をしかける。
また、かなり素早く滑りながら動くことができ、最大で時速20kmほどは出せるそうだ。
世界最強の毒を持つヘビが時速20kmって・・・。
毒は神経毒と心臓毒を持ち、血清がなければ20分で死に至るほど強力である。
死亡事故も起きており、世界で最も人間を殺したヘビとも言われる。
ヒメハブ(Ovophis okinacensis)
日本固有種のヘビ。
体長は最大で80センチほどで、沖縄や奄美に生息している。
実は毒を持っている毒蛇だが、毒は弱いので噛まれても死ぬことはないし、実際死亡例もない。
沖縄などに棲んでいるわりには暑さが苦手で、夜行性。
もともとが太く短い体型をしているうえ、獲物を呑みこんで一時的に膨らんでいたものが勘違いされ、「ツチノコ」というUMAにされたと言われている。
またヒメハブは卵が孵化するのが早く、3日もあれば孵化できるという。
さらに既に孵化した状態で生まれてくる場合もあり、卵生だが卵胎生に近い特徴をもつ。
シンリンガラガラ(Crotalus horridus)
アメリカ北東部に生息するガラガラヘビの一種。
毒蛇で、ネズミなどを主食としている。
現地では山を歩く際などに噛まれる事故が度々あるので要注意動物らしい。
ガラガラヘビと言えば、赤ちゃんのガラガラのような節状の特徴的な尾が特徴。
この節状になった尾をこすり合わせて音を出す。
シンリンガラガラの場合、脱皮をして成長するごとに、尾の中に皮膚片が残り、それがガラガラの音を大きくするとのこと。
アカドクハキコブラ(Naja pallida)
アフリカ東南部に生息し、体が深紅色をしたヘビ。
世界一美しいコブラと言われ、私自身もヘビを初めて美しいと思ったほど笑
カエルやネズミを食べ、さらに毒を持つ。
毒をスプレーのように噴射し、狙った場所に正確に飛ばすことができる。
さらに敵の目を狙う習性があるので危険。
毒が人間の目に入ったら失明するとのこと。
このヘビは目もうろこで覆われており、脱皮する際は目も一緒に脱皮する。
iZooによると、脱皮が近くなると目が白濁してくるとのこと。
エチオピアアダー(Bitis parviocula)
エチオピアの標高2000m~2800mくらいの高地帯に生息するヘビ。
最大で1.2mほどになり、動きも遅いとのこと。
夜行性でネズミなどの小型の齧歯類を餌としていると言われている。
捕獲例が少ないため情報や写真も乏しく、希少性がかなり高いヘビ。
ビルマニシキヘビ(Pyhon molurus bivittatus)
東南アジアや中国南部に生息する巨大なヘビで、人間を呑みこんだ例もある。
体長は5~7mで、体重は90キロにまで達し、胴回りの太さは電柱くらいの太さになる。
若い個体は樹上生活を送るが、大きくなるにつれ樹上生活に適さなくなり、地上生活をするようになる。
水中を泳ぐこともでき、30分間連続で潜水していられるとのこと。
ちなみに、目はほとんど見えない。
その代わり舌が嗅覚を感じ取り、さらに下顎の先が熱感知センサーになっているので、目が悪くても獲物の位置をわり出すことができる。
哺乳類などの小動物を餌としており、体を締め上げて窒息させてから呑みこむ。
見た目の割に性格は大人しいため、ペットとして飼育する愛好家もいる。
エキゾチックアニマルのペットとして地味に人気があり、品種改良までされているとのこと。
環境破壊による生息地の減少や密漁などで数を減らしている。
トゲブッシュバイパー(Atheris squamigera)
アフリカ中央部の密林などに生息するヘビ。
毒を持つ毒蛇であり、さらに鱗が針状という、見た目がなんだか攻撃的なヘビ。
樹上生活をし、爬虫類や小型の哺乳類、両生類を餌としている。
擬態のためか様々な色彩に変化することができる。
↓iZooのFace Bookにもっと写りの良い写真が載っているのでどうぞ
タイコブラ(Naja naja kaouthia)
東南アジアに生息するヘビで、毒を持っている。
主にネズミを餌としている。
持つ毒は強い神経毒であり、噛み付くことによって注入する。
さらに田畑という人間に身近な場所に生息することから、噛まれて死亡する事故も多い。
写真の個体は突然変異種のアルビノ個体であり、iZooではアルビノ個体のみを飼育しているとのこと。
中国の一部などでは食用にされているとのこと。
キングコブラ(Ophiophafus hannah)
その名の通り、コブラの王様とも呼ばれる存在で、世界最大の毒蛇。
全長は4mほどになり、最大で5.5mのものが確認されている。
東南アジアやインドの熱帯雨林に生息し、主食はなんと他のヘビ!
学名の前半部分の"Ophiophafus"は「ヘビを食べるもの」という意味である。
普段は首を広げておらず、普通のヘビにしか見えないが、怒ったりして立ち上がるとコブラ特有の首の膨らみを見せて威嚇をする。
↓こんな感じに膨らむ。
https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=5067158 By Homonihilis
体の大きさもさることながら、毒も強力であるため、非常に危険なヘビである。
キングコブラは大量の神経毒を出し、獲物を動けなくして捕食する。
この大量の毒は象をも殺すことができ、人間の死亡事故も発生している。
また、自分より体長が大きいニシキヘビに勝負を挑み、互角の戦いを繰り広げたというニュースもある。